新海誠監督作品のサブタイトル・英題を紹介します。
また、それぞれの英語の表現を見て、学習をしていきます。
新海誠監督作品のサブタイトル・英題
『君の名は。』や『天気の子』で時の人となった新海誠監督。
アニメが好きな方でしたら、『秒速5センチメートル』から、もっとアンテナの高い方は『ほしのこえ』の頃から既に知っていた、などという方もいらっしゃるかもしれません。
新海誠監督の作品の題名は、英語のサブタイトルが付いているものが多いです。
また、それぞれの作品は海外に向けて英題が付けられていますが、サブタイトルと英題は似ているものもありますが、異なるものです。
この記事では、サブタイトルと英題の両者を比較しながら、英語の表現に触れ、学習をしていきます。
『ほしのこえ』
サブタイトル:The voices of a distant star 英題:Voices of a Distant Star
新海誠監督の名前を世の中に知らしめた、初の劇場公開作品です。
宇宙を舞台にした世界観が魅力的です。
distant : 遠い
ただの星ではなく、”distant star”(遠い星)ですね。
distance だと名詞で「距離」ですね。
『雲のむこう、約束の場所』
サブタイトル:The place promised in our early days 英題:The Place Promised in Our Early Days
初の長編アニメ作品です。
とても綺麗な作品です。
“the place promised” ですから、「約束された場所」ですね。
“in our early days” は「幼い頃」といった感じでしょうか。
映画のストーリーを考えると、納得するサブタイトルですね。
日本語を直訳すると、”Beyond the Clouds, the Promised Place” となります。
『秒速5センチメートル』
サブタイトル:a chain of short stories about their distance 英題:5 Centimeters per Second
桜の花の落ちるスピードですね。
この作品をきっかけに、新海誠監督の美しい作画を知った方も多いでしょう。
サブタイトルは、「彼らの距離についての一連の短編」といった意味ですね。
chain は「鎖」です。カタカナでチェーンと言いますね。
a chain of 〜 で、「一連の〜」です。
英題は日本語と全く同じですね。
『星を追う子ども』
サブタイトル:Children who Chase Lost Voices from Deep Below 英題:Children Who Chase Lost Voices
ジブリに近い雰囲気の作品ですが、ぜひ毛嫌いせずに見ていただきたい作品です。
切なくて、とても素敵です。
サブタイトルは、「下深くから失われた声を追いかける子供たち」といった感じでしょうか。
below は「下」です。辞書を引きたい単語です。
日本語を直訳すると “Children Who Chase Stars” となります。
『言の葉の庭』
サブタイトル:(なし) 英題:The Garden of Words
雨の描写が美しい作品です。
万葉集をテーマにし、話も美しいですね。
サブタイトルはありません。
「言の葉」というニュアンスを英語に訳すのは難しいなと思います。
『古今和歌集』の「仮名序」に、
「やまとうたは人の心を種としてよろづの言の葉とぞなれりける」
(和歌は人の心を種としていろいろな歌となった)
とありますね。
『君の名は。』
サブタイトル:your name. 英題:Your Name.
説明不要の有名作品ですね。
句点(。)はピリオドで表しています。
映画ラストの「君の名前は」というセリフは、英語吹き替えでは “Can I ask you your name?” となっています。
そういう意味でも “your name.” と、小文字で始めてピリオドで終わらせる、文の途中のように感じるサブタイトルは素敵だと思います。
『天気の子』
サブタイトル:Weathering With You 英題:Weathering with You
こちらも説明不要ですね。
ひとひねりした題名ですね。
ここでは、weather を「困難を乗り越える」という意味で使っています。
「天気」の weather と、見事に掛け合わされていますね。
英題の “with” は、前置詞は小文字で書くというルールに則っています。
しかし、”With”と大文字で表記している例もたくさんあります。
直訳すると、”Child of Weather” となりますね。
すずめの戸締まり
サブタイトル:Suzume no Tojimari 英題:Suzume
サブタイトルはそのままローマ字表記で “Suzume no Tojimari” です。
ここで目を見張るのは英題の “Suzume” のシンプルさですね。
新海監督の作品としては珍しいと言えます。
ディズニーの作品を思い浮かべると、『アラジン』、『シンデレラ』のようにキャラクターの名前だけでタイトルになっているものがあったり、
はたまた、スタジオジブリの『崖の上のポニョ』も英題は “Ponyo” だけだったりと、
英語圏ではシンプルなタイトルも多い印象です。
コメント