『天気の子』の英語タイトル『Weathering With You』の意味を見ていきます。
『天気の子』の英題(英語タイトル)
『君の名は。』でお馴染みの新海誠監督による、2019年公開のアニメ映画『天気の子』。
英題(英語タイトル)は『Weathering With You』です。
映画『天気の子』公式サイト
副題(サブタイトル)と英題(英語タイトル)の違い
新海誠監督作品の多くには、英語による副題(サブタイトル)が付けられています。
厳密には、英語圏での題名の付け方において、with は小文字で表記します。
しかし、本作の副題(サブタイトル)においては、With も頭文字が大文字で表記されています。
本記事では、副題(サブタイトル)の表記方法である大文字の With を採用します。
動詞の weather の意味は?
『Weathering With You』は、どういう意味でしょうか。
もちろん、weather は名詞で「天気」という意味です。
しかし、ここでは「ing形」で使われているので、この weather は動詞であったと考えられます。
weather の原義(元の意味)は、「(風が)吹く」です。
wind(風)の仲間なのですね。
weather を辞書で引くと、このような意味が載っています。
weather 他動詞 「〜を風雨にさらす、外気に当てる」 「〜を風化させる」 「〜を切り抜ける」 自動詞 「外気で変化[変色、風化]する」 「切り抜ける」 参考 ジーニアス英和辞典
『Weathering With You』は、Weathering の後ろに目的語がないので、自動詞として使われていると考えられます。
ということは、「あなたと共に weather する」ということですね。
「あなたと共に weather する」
では、「あなたと共に weather する」とはどういう意味でしょうか。
辞書を参考にすると、自動詞としての意味には、「外気で変化する、変色する、風化する」「切り抜ける」などがありました。
よって、「あなたと共に(困難を)切り抜ける」の意味と予測するのが、無難な気がしますね。
映画公開前のまだ情報が少ないときは、「あなたと共に風化する」という解釈もされていました。
もし「風化する」だとしたら、少しダークな印象を受けますね。
新海誠監督が『Weathering With You』というタイトルに込めた思い
『天気の子』の製作発表会見にて、新海誠監督による以下のような発言がありました。
「Weathering With You」については、ロゴのような意味合いもあります。Weather(天気)という言葉を使いたくて、これも川村さんと話して、いろんな提案をいただいたんです。Weatherには「嵐を乗り越える、風雪にさらされる」といった困難を乗り越える意味があるんですね。それに”With You”とつけて、それが「君と」なのか「僕たちと」なのか…何か大きなことを乗り越える物語でもあるので、合っているかなと思いました。 出典世界が注目!「君の名は。」新海誠監督 三年ぶりの最新作が2019年7月19日公開 「天気の子」製作発表会見 – 映画・映像|東宝WEB SITE
「困難を乗り越える」。
「何か大きなことを乗り越える物語」。
こんな思いが込められていたのですね。
おわりに
『天気の子』、皆さんはもうご覧になりましたか?
この記事が、皆さんが考えを巡らせ、楽しむきっかけになれば幸いです。
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